Training for Instrument Rating - 1st Day, 1st Stay

Biennial Flight Review & Basic Instrument Flying

Wind 130 at 7。N9853L で K 教官と 1.2 H の PIC Flight、2 Landings。

昨夜深夜到着の疲れがひどく残っていたこととこの日に帰ってしまう訓練生仲間と久しぶりに会話を楽しんでいたことから、受け身で気楽に受けられそうな IFR 訓練を希望。仲間との遅いランチに出ると Guam では Thanks Giving くらいでしか発生しないであろう交通渋滞にはまり、スクールに帰ってきたのが訓練開始時間 20 分過ぎとなってしまい、準備不充分のまま訓練に。一年半ぶりの実機操縦ということからか IFR ではなく、 Biennial Flight Review (BFR) に。しかも、訓練生を後ろに乗せての Flight。

準備不充分と想定外の内容で、ATC が全然ダメ。まず ATIS の Wind が取れない。Agana Ground で伝えるべき内容がグダグダ。というよりも、事前のバタバタで、せっかく用意した ATIS, Ground 交信を書き取るシートと Knee Board を持ち込み忘れている。

Outside of D の手前 ACI 側で Run-up したところ、Magneto Check で Left からチェックしてしまうわ、一度うっかり Off にしてしまうわ、で失敗続き。Left Magneto にすると機体がブルブル震える。いままでに経験のない変な振動で戸惑うものの、まあ、これまで Checklist で確認してきた通り PRM 計の針が下がっているからいいやと先へ進めようとする。教官から「こういうときはどうするの?」と聞かれるが、対処方法を教わったわけでもないため「わかりません」と答えると、教官は Throttle 2,200 RPM にして、Mixture をしばらく Lean にしてから Rich にし、また Throttle 1,700 RPM に戻してから「Magneto を再チェックしろ」と言う*1。今度は OK。この Run Up は Debriefing のネタになる。

そこそこトラフィックがある中、Rolling Take Off からの Climb は Right Rudder の踏み込みが甘く、左に流される。Right Turn Approve で、Barrigada Hill の手前、Pago Bay 経由で Practice Area B 4,500 へ。ここから Basic Instrument Flying。

Slow Flight を交え、右に左に Heading を指定されても、滑らかに移行し Attitude, Altitude, Heading, VSI がブレずに Cordinated Turn できる。これは先週の Simulator 訓練のおかげ。ところが、左右に Heading を振る中で教官が Heading 170, 190 を指定したのはもう一つ意味があり、東向きは奇数千 + 500 ft, 西向きは偶数千 + 500 ft という VFR Flying Altitude を試していたのだった。。。教官がメモメモする。。。ああ、これは希望した IFR 訓練というよりも、IFR 訓練っぽいことを交えて希望を満たしつつ行う BFR なのだな、とここではっきり認識する。うすうす気づいてはいたが。

そして Slow Flight から機首上げをさせられ Stall が近づいたところで、Stall Warning は機長席左上の空気孔脇の網目から聞こえるとレクチャーを受ける。機首を戻そうとしたら、では York を引いて Power-Off Stall と言われ、気持ちの準備ができないままに従うと右に傾き、Rudder で修正しているものの、うっかり少し Aileron も入れてしまったようで、ダメ出しされる。一年半前の Check Ride では完璧で褒められたのに。。。注意力散漫にさせておいて Maneuver させるという新手の揺さぶりに負けてしまった。

ここから Emergency Procedure。これがまた全然ダメ。Best Glide Speed 65 kt, Landing Field Select までの手続はとれたものの、システムチェックとリスタートを試みることなく Squawk 7700, Freq 121.5 としてしまって、教官から「それは諦めが早いね〜」なんて言われて失笑を買ってしまうし、Landing Field もきちんと定まらず、維持できず、Checklist も使わず。敗因は事前準備も心構えもできていないまま遊び気分で乗ってしまったことだが、PIC としてそんな言い訳が許されるわけもなく、反省する。

Approach Setup で ATIS をとると Wind 216 at 9 と言っている。何度聞いても同じ。10 度刻みではないし、Take Off 前の 130 at 7 から約 90 度もズレてる。Tower に inbound を宣言すると "continue inbound, expect RW 6R" と返ってくる。「Wind 216 なのに RW 24L じゃないのか?」と思っていると、教官が「これだから怖いんですよね〜、wind check もらいましょうか」と言う。Tower に wind check をかけると Wind 140 at 9。ATIS が悪いのか私の耳が悪いのか、しかし、こういうときに wind check をかけるものだということは理解した。

RW 6R で Touch & Go。一年半ぶりの Landing は、やや 3 点着陸ぎみだが、そこそこスムーズに。再上昇して Left Downwind を回る。教官が「Runway の上で Slow Flight してみてください」とのたまう。「?? 下手したら落ちてしまう...」と思い「(接地する Touch & Go ではなく、安全高度をとって) Low Pass ですか?」と聞くと、「はい、もちろんです、High Pass なんかではしません」と言う。何のことかと思ったら、Landing を Slow Flight の気持ちでソフトにやってみるということらしい。ひねられても睡眠不足の頭ではわからん。

帰って Engine Run Up での失態について Debriefing。Checklist は Check Ride に受からせるために作成したアンチョコであるという側面はあるが、表面的になぞっているだけでは本当に実施している雰囲気を醸し出すだけのアリバイになってしまう、Pilot Operation Handbook (POH) の Amplified Procedure を読んでシステムの理解をしろ、とのこと。Engine Instrument には RPM 計や Exhaust Gas Temperature も含まれる、Check Battery Charging では電力消費の激しい機器*2を作動させて Battery の消耗度合を確かめる、等々、知らないことが多々あった。

本日の重要ポイント

  • 寝不足のときはやはり飛ぶべきではない、準備不足のときは絶対に飛ぶべきではない
  • その日のレクチャー予定の科目をうまくこなすトレーニングと思うべきではない (もう PIC なのだから、Flight 全体に責任を負っている)
  • 常に Engine Failure を意識する、Traffic Pattern では Airport に Reach することを意識する
  • 下手に Aileron を入れなくてよい、飛行機は入力がなければ安定する
  • Checklist は表面的・形式的な一覧でしかない、POH の操作や諸元・制限をよく読み、その裏に何があるのか Checklist の根拠を理解しておく
  • ATC は普段からトレーニングしていないと、能力が格段に落ちる

*1:よく見るとこの手順は Checklist に書いてある。プラグに煤が溜まって燃焼に不具合が生じているため、Mixture Lean & Throttle 2,200 RPM にして煤を燃焼させてしまうようだ。

*2:Taxi & Landing Light が LED になってしまった今は Flaps くらいしか該当しない。