Self Training for Instrument Rating w/ FTD

VOR Intercept & ILS Approach


都内某所で Flight Simulator による計器飛行訓練。Beechcraft Baron G58 で 1.5H

本日は VOR Intercept を練習したいとリクエスト。横須賀 VORDME を目指しましょうとのことになったため、羽田空港 C 滑走路 RJTT RWY 34R を Take Off した後、Passing 800 ft でとりあえず Climbing Right Turn to Heading 180 としてみる。

ここで Pause して、NAV1 を横須賀 VORDME (HYE 116.20 MHz) にセットする。Pause を解くと CDI Needle がするすると動いたため、それに合わせに Bank させてしまう。本当はその前に OBS を回して局への方角と距離を特定するべき。OBS をセットすると横須賀 VORDME 240 radial inbound となる。今回使用している航法計器は HSI という Heading Indicator と VOR 機能が合わさったもので、CDI Needle のオフセット表示で所定コースからの乖離を表現するもの。HSI の場合、Intercept はオフセット表示されている CDI Needle の先端へ Heading を向けることで最適な Intercept ができるとのこと。横須賀 VORDME の近傍まで来ると CDI Needle が敏感になるが、その頃には CDI Needle に依拠せず Heading を一定に保つようにして、局直上を通過し、From-To のスイッチを確認する。

すると今度は、木更津 VORDME を経由して RJTT RWY 34R へ ILS Approach してみることに。NAV1 を木更津 VORDME (KZE 114.50 MHz) にセットし OBS を回そうとすると、教官からデジタル計器では OBS を押すと局への最短コースを Auto-Align しますよとのこと。やってみると 木更津 VORDME 060 radial inbound となる。その後に狙うは Heading 337 の RJTT 34R であり、060 radial inbound では約 80°左旋回が必要になってしまうため、「5 NM くらい前に一度右に振ってから 340 radial で inbound すればよいですかね」などと言いながら、横須賀上空を旋回する。旋回では CDI Needle を合わせようと HSI を凝視するあまり、Bank を 75°くらいにまで傾けてしまい、慌てて戻す。「航法計器は (局の近接でなければ) 急激に動きはしないため、Primary Instrument 優先として、時折スキャニングすれば充分」と注意を受ける。

結局 060 radial で局近傍まで飛ぶことになり、そこで NAV2 に RJTT RWY34R ILS (ITC 108.90 MHz) を設定。RWY34R に Precision Approach する。Localizer に乗って Heading 337 を終始維持する一方で、おおむね A/S 105 kt, VSI 500ft/min を維持しつつも、Glide Slope のサインが上下にブレたときの修正方向が分からず次第にブレ幅が大きくなってしまう。気象は ILS CAT II 想定で設定されているため、高度 200 ft くらいで空港が見えてくる、が、Runway にアラインしていないため、Bank を 60°くらい入れ、かなり強引に合わせにいって着陸。





続いて慣れていないところで練習するとのことで、高知空港 RJOK の SID (KOCHI REVERSAL FIVE DEPARTURE) と STAR (VOR RWY32) をやることになる。初めての SID/STAR、VOR Approach。

初めに SID のブリーフィング。RWY32 から上がって 800 ft を超えたところで Right Turn to Heading 205、6,000 ft で VOR Fly Over したら Heading 160 で 10 NM まで離れる。2,500 ft まで上昇勾配が 6% と結構きついのは空港北側に障害物があるため。A/S をよくチェックして最大上昇角速度 Vx で上がるかと心に刻み、まずここまでやってみる。Vx を少し超える 90 kt で上昇、800 ft に到達したことをコールして Climbing Right Turn。障害物を超えたであろう Heading 090 の頃になって Climbing Rate を少しさげ、KOCHI VORDME 205 Radial Inbound に乗る。しばらくして VORDME ヒット ... at 4,500 ft ... 6,000 ft で Fly Over するところ。Heading を 160 へ向け、しばらく上昇を継続した後 、Pause してデブリーフィング。チャートを見て Fly Over は 6,000 ft "Minimum" であったことを確認する。上昇を少し緩めたとは言え、そこそこのペースで登ってきたはずであるのに 1,500 ft も足りないということは相当厳しいコースであったということ。事前にもっと Turning Rate や Vertical Speed を計画すべきであった。




さて次は STAR のブリーフィング。KOCHI VORDER Radial 161 Outbound で DME 10 NM まで離れ、Left Turn、今度は Radial 324 Inbound で 5 NM 前の YASYE (FAF 1,624 ft)、KRE (VDP*1 450 ft / CAT D) を経由して RWY32 へ。Pause を解消してリスタート。(深い考えなく適当な Vetical Speed で) 降下を始め、DME 10 NM で Turn Left、Heading 324 へ。降下を継続していると、教官が「VDP 450 ft を下回ると、試験だったら一発 Fail だからね」と言う。ええ、ええ、知ってますとも。目視できない中 MDA 割ったら即 CFIT でしょう。航空事故研究家としてクロスエア3597便とか大韓航空801便とかもおさえております。で、Minimum を割らないように留意しながら降下すると ... Too High at FAF ! 慌てて降下率を上げるのではなく、Left 360 Turn して 1,000 ft ほど高度調整する。それ以外の CDI Needle トレース、Vertical Speed や A/S は安定的にこなし、降下さえ誤らなければよい Approach だと評価される。VDP 以降は Visual で Smooth Landing。

むー、SID といい STAR といい、VOR & DME で高すぎず低すぎず指定コースを Track するのは、針の穴を通すようだ。


本日の重要ポイント

  • VOR や ILS Localizer ではコースからオフセット表示されている CDI Needle の先端へ Heading を向ける。
  • CDI Needle, Localizer, Glide Slope は所定のコースが表示される。表示されるマークの方へ機体を持っていく。
  • (局の近接でなければ) 航法計器は大きく動かない。Primary Instrument を優先し、航法計器に集中しないこと。
  • VOR を利用する際は、まずチャートを見る、VOR 設定直後に VOR Identify をすることを忘れない。それから
    • (Direct to the Station の場合) Couse Selector を Bearing "TO" the Station として On Course にし、局の方位を特定する。
    • (指定方位で inbound/outbound する場合) Couse Selector を指定方位に設定する。
  • VOR Approach 非精密進入は事前によく計画すべし。

*1:目視降下点 Visual Descending Point : 非精密進入で滑走路を目視確認して最終降下を開始するポイント。通常、PAPI のグライドパスと MDA の高度ラインが交差する点。ここで滑走路が目視できなければ Missed Approach。