都内某所で Flight Simulator による F/O 訓練。B737-800 で 3.0H。本日は 6,000 ft, 240 kts で Straight & Level Flight (および Recovery from Unusual Attitude)。
Straight & Level Flight
ただの Straight & Level Flight なのだが、± 10 ft, ± 1 kts の精度で維持するのは非常に難しい。職業パイロットに敬意を抱く。
Jet Engine の Throttle は (遅行するため) 所望諸元を安定保持させるための調整が難しい。また 繊細な調整をする割に York がとても重い。3 時間の訓練で左肩周辺が筋肉痛。おそらく 3 日は引きずる。
本日の重要ポイント
- Pitch
- Take Off は 12.5 - 15° (に 5 秒かけて持って行く)、Level Flight は (条件にもよるがおよそ) 2.5° + α
- A/S, Altitude, Throttle 調整の前に、Pitch (ADI) を維持し、所望諸元への必要変動量を測る
- ポイントの 1/2 幅で調整する (天井、串刺し、座布団)
- トレンドを先読みし、Over Control にならないよう頃合いを見計らって York を緩める
- Bank
- Throttle
- [Starting Take Off] N1 40% まで Power Up、出力安定したら、離陸推力を示す Green Bug (約 85%) まで Power Up して Brake Release
- [Take Off] V1 までは Throttle から手を離さず、V1 以降は両手で York 操作してよい
- ジェット機は慣性が大きく (特に Throttle 調整は) すぐに反応しないため、その分を見越して操作をする
- ジェット機の Power Setting は N1 Indicator を一定にすれば安定になるものではない
- A/S = 1 kts あたり N1 Indicator = 1% で調整するが、所望諸元に近づいたらその調整分を戻す *3
- 左右の出力差に注意
- Throttle 操作時に Pitch がブレないように意識する (Power Up するなら Pitch Up しすぎないように York を抑えることを意識する)
*1:C172 では機体天頂を表す「内側」の針が固定で地平線および鉛直方向を表す「外側」の針が傾く一方、Boeing では機体天頂を表す「外側」の針が固定で地平線および鉛直方向を表す「内側」の針が動く。また Boeing では飛行機および Wings の表示がない。
*2:機種転換訓練および計器飛行の経験に乏しく、姿勢計の Bank Indicator を読み誤った事故に 2008 年 9 月のアエロフロート 821 便墜落事故がある。
*3:Throttle 調整方法が小型飛行機とは異なる。小型飛行機では慣性が小さく Airspeed / Altitude に対する所要 Power がほぼ決まるため、絶対基準で Throttle Setting すれば所望諸元に達する。一方、大型飛行機では慣性が大きいため、慣性を安定させることに対する所要 Power がほぼ決まっており、Airspeed / Altitude を修正するには相対基準で Throttle Setting を修正し、所望諸元に達する際には Stabilize させる (= 慣性一定にする) ため Throttle Setting を元の水準に極めて近い位置に戻さなければならない、と考えると理解しやすい。