今週の授業について (4/25 〜 4/30)

月6 証券取引法 (岸田雅雄先生)

今週のテーマは、証券取引法の扱う有価証券の定義。期待どおり、この授業でも LLP (有限責任事業組合), LLC (合同会社) などビークルが登場しだした。岸田先生は「いつの法改正でこうなった」ということを強調するので、日本における会社関連法の経緯が理解できる。また授業の最後には信託についても触れられた。日本の信託は、英米法 (衡平法 Equitable Law) の Trust と大きく異なるためによく理解できないでいたので、次回の講義に期待。

月7 租税法 (渡辺裕泰先生)

今週のテーマは租税法の解釈と手続。課税の原則や手続は意外におもしろい。不服審査や裁判で税務当局と争った場合どのような判断が下されるのか、原則を知ることは大きな強みになる。先生曰く「この講義を受けたということで、みなさんも課税されるかされないか税務相談を受けることになるだろうけど判断できるようにしておいて下さい」とのこと。そうありたい。税務リテラシーを備えた人材を育成するという明確な目標を先生はお持ちのようだ。

水6 インベストメント・バンキング (村山正和先生ほか)

先週の課題をやるべきかやらざるべきかかなり悩む。シラバスを眺めるとケーススタディはどうやら今回の1回しか記載がない。今回だけならばとの気持ちでしぶしぶ課題にとりくむ。しかし、期限を切られた仕事や用事が次々と入ってくるので課題に充当できる時間はたった3時間。まあクラスには何十人もプロがいるから、素人の私のそれも手を抜いた資料など先生の目にとまるはずがないと期待して月曜日にメールで提出。

さて憂鬱な本日の授業。発表者に指名された人はクラス中から質問の集中砲火なんだろうな〜なんてのんきにしていると ... なんと先生が最初に口にした名前は私! ... なぜ?冗談でしょ!? ... さては不真面目な学生を血祭りにあげる気か ... なんて考えているうちに、私の提出資料を先生がパワーポイントに映し出す ...

どうやら、一覧形式で表記した各ソリューションの定性比較を参照して前段の講義をしたかったらしい。間違いだらけの内容に誉める点がないから、せめてフォーマットだけでも誉めてやろうかという先生の仏心? いや〜、恥ずかしいからその資料を映しっぱなしで講義するのはやめてください ...映されたページはとりあえずクラスのコンセンサスから大きく外れていないので一安心。当然、他に優秀な方がいらっしゃるので、発表者にはならずにすむ。

後半は全員参加型のクラス進行で「タックスヘイブンペーパーカンパニーを立てるといくらかかる*1」「その情報を取るには Reuter を使う」などの話題が出るが、弁護士や Reuter の学生さんがいたりして、実際に生のアドバイスがもらえそうなクラス構成。あれだけ憂鬱な気持ちで臨んだ講義だったが最後は楽しんでいた。

水7 国際取引課税 (渡辺裕泰先生)

今週のテーマは課税管轄権。執行管轄権の及ぶ範囲は領土問題そのもの。居住者の定義から PT : Perpetual Traveler の話題も。

金6 証券化 (川口有一郎先生ほか)

祝日につき講義なし。

金7 ミクロ経済学 (蟻川靖浩先生)

祝日につき講義なし。

土3 ファイナンスの基礎 (野口悠紀雄先生)

先週の分散投資から引き続いて、今週のテーマは保険。ファイナンス理論から発展し、「技術で進んでいた中国を欧州が追い抜いた大航海時代」「自然科学で進んでいたソ連に西側が勝利した冷戦時代」の逆転劇がなぜ起こったか、歴史・政治についても言及。保険や株式会社といった社会基盤の発明は、何にもまして社会や歴史に与える影響が大きいことを考察。

土4 エクイティ・インベストメント (米澤康博先生)

先週の余談「時間分散投資」に始まり、今週のテーマは CAPM。今週はのらりくらりとした展開で退屈。ぼーっと聞き流す。

土6 法学補講

今週のテーマは情報検索。

*1:こういった話題に関しては、最近 HowTo 本が多く出版されている。