今週の授業について (6/27 〜 7/02)

月6 証券取引法 (岸田雅雄先生)

今週のテーマは、証券取引の行為規制(株価操縦と損失補填)。

月7 租税法 (渡辺裕泰先生)

今週のテーマは、連結納税。

修正申告/更正処分の時期だけに、講義関連トピックがニュースに現れる今週。

水6 インベストメント・バンキング (村山正和先生ほか)

今週のテーマは、銀行業務の質的変化。

収益確保に向けた銀行業務の変化。コンシューマ営業はマーケティングが、サービス業はソリューションが大事であるのはどの業界も同じ。

水7 国際取引課税 (渡辺裕泰先生)

今週のテーマは、国際租税回避の具体的事例(ダブルSPCとTK+YKスキーム)。

事例はニュースで耳にしていたものが多く、TK+YKは独学で調べた程度のスキームなので、スキームはすでにほぼ把握していたと思える。だが、ニュースで露にならない裏側を交えながら、事例を類型化し、否認根拠を学ぶことは大きな意味がある。

講義関連トピックのニュース

金6 証券化 (川口有一郎先生ほか)

今週のテーマは、定期借家権。

金7 ミクロ経済学 (蟻川靖浩先生)

今週のテーマは、プリンシパル・エージェント。

最後の課題がでる。

財政投融資国民年金・健康保険・雇用保険介護保険...これらはメカニカル・デザインがお粗末なためにガバナンスが効かないファンドである。日本国憲法前文によれば国政は国民の信託であり*1、受益者 (= 国民) のために受託者 (= 国政) が Fiduciary Duty という重い責任を負って運用するのが税金や社会保険料であるのに、横領・掠奪が横行する。最高裁判所が政府に有利に裁く*2のも、刑法や少年法の刑罰が軽いために犯罪が増加する*3のもインセンティブ設計が誤っているため。私が常々「強いインタレストを持つモニターの配置がビルト・インされていないシステム・デザインは欠陥だ」と指摘している対象のすべてはプリンシパル・エージェント問題。

土3 ファイナンスの基礎 (野口悠紀雄先生)

今週のテーマは、ランダムウォーク(続編)。

離散時間モデルから連続時間モデルへの発展。単位時間の分割と式変形だけで新しい概念は特になし。

土4 エクイティ・インベストメント (米澤康博先生)

今週のテーマは株価評価モデル。配当割引モデル (DDM) の一般モデル・無成長モデル・成長モデル。

[不定期聴講] 監査論A (勝島敏明先生)

仕事につき欠席。

*1:革命で市民が為政者のガバナンスを勝ち得た欧米と異なり、日本には為政が誰のものか考えた歴史がない。日本国憲法は「仏作って魂入れず」。

*2:日本国憲法第79条によると、最高裁判所の裁判官は内閣が任命し、任期中報酬は減額できない。

*3:ペナルティが小さい若い頃はコスト・ベネフィットを考慮し犯罪を計画するものだ。強すぎる本能を抑えるために理性を育てた私だが、本能と同じ向きに理性を発揮していたら犯罪史上に残る大悪党となっていた自信がある。