今週の授業について (12/12 〜 12/17)

月6 税務会計A (勝島敏明先生)

今週のテーマは、税務資産会計。

有価証券、棚卸資産、固定資産など。固定資産と減価償却は昨年顧客にコンサルした (一方、教えてもらうことも多かった) トピック。非常に実務的な内容。

月7 戦略的思考とコミュニケーション (川本裕子先生)

今週のテーマは、プレゼンテーションとその資料。

来週から3週にわたり、期末プレゼンテーション。

水6 国際会計トピックス (高橋健一先生)

今週のテーマは、企業結合会計。

最近の授業で紹介される事例から、日本基準に Retroactive Modification がないために起こる様々な不整合が、さらには会計基準の根底にある思想の違いが見えてくる。

水7 応用コーポレート・ファイナンス (新井富雄先生)

今週のテーマは、Debt Overhang & Risk Shifting、情報非対称性。

定性面で語られがちの Debt Overhang や Risk Sifting だが、関数解析してこそ経済学。講座名称からは、実務重視かと思っていたが、重要な点はきちんと理論で解説する。しかもそれは、よそでは詳細が omit されるトピックであるため、とても価値ある講義。

ゼロ・サムの例として引き合いにだされたみずほ証券の誤発注。その話を聞きながらブラウジングしていたのは「便乗利益を得た証券会社が利益返還することにした」というニュース。でも全額は戻らず、証券会社全体ではマイナス・サム。

金6 ミクロ経済学の基礎 (蟻川靖浩先生)

今週のテーマは、独占企業の行動。

年明け締切の課題が出る。

金7 事業再生 (田作朋雄先生)

今週のテーマは、雪印ケーススタディ

各論を議論する例としてのケーススタディなのであるが、やはり今回も総論としてメカニズム・デザインの日米比較、社会コスト、法律家の欺瞞なども議論され、それがおもしろい。雪印アクセスを活かした仮想のオルタナティブ案は、事業再生の本質とは何かを考える上でとても興味深い。

土3 アセット・プライシング (池田昌幸先生)

今週のテーマは、課題解説と Steve Ross' Fundamental Theorem of Asset Princing。

「嫌われることを覚悟で証明過程まで解説した」と先生が言う Ross の基本第一定理。難解に思える裁定条件が初等数学で証明できてしまうことに感動。目からウロコ。今回の課題を自主勉強会で解説した時も感じたが、表面の様々なトピックを憶えるよりも、その背後にあるシンプルな本質を理解した方が近道である。

土5 ベンチャーキャピタル・マネジメント (秦信行先生)

今週のテーマは、Value-at-Risk Activity。

米国の起業家は自分のビジネス・シードに集中したいと考え、マネジメント能力に疑問があれば CEO や CFO は VC にアウトソースする例が多いのに対し、日本の起業家は自分がマネジメントもしたいと拘る例が多いとのこと。ベンチャーに限らず、能力ではなく立場が物事を動かすと考えられている面が日本には確かにある。

物事は認識した範囲でしか理解できず、理解した範囲でしか行動できず、行動した範囲でしか責任はとれない。にもかかわらず、物事を認識できない incompetent な者が責任ある立場に就き、かきまわして引き起こす理不尽というものがこの国には多い。