監査期間中におけるクライアントの財務状況発表

とりあえず会計トピックのメモ。
朝日新聞 9/1 (http://www.asahi.com/business/update/0901/060.html)。

 UFJホールディングスが4月に発表した04年3月期決算予想を約1カ月後に大幅に下方修正した問題で、英国の金融当局、金融サービス機構(FSA)がUFJに対し、下方修正までの経緯をまとめた報告書を9月中旬までに提出するよう指示していることがわかった。投資家を混乱させたため、としている。UFJはロンドン証券取引所に上場している。英FSAは、投資家を欺く行為などがあったと判断した場合は制裁金を科す可能性をUFJ側に伝えている。

 UFJに対しては日本の金融庁が「検査を妨害した」として刑事告発を検討している。英FSAの対応次第ではUFJは新たな難題を抱えることになる。

 UFJは4月28日に04年3月期の連結当期損益が780億円の黒字になると発表。ところが、不良債権処理費用が約5000億円膨らんだとして、5月24日の決算発表では約4000億円の赤字に転落したと修正した。金融庁は「十分に慎重な見通しをもって経営判断を行わなかった」と、6月18日に業務改善命令を出した。

 UFJは赤字決算発表後に英FSAに経緯を報告したが、「不十分」とされた。英FSAのマッカーシー長官ら幹部は8月初旬、UFJホールディングスの玉越良介社長と会談し、「市場に誤解を与えた」として決算を巡る行内の協議や関係当局とのやりとりなどを時系列で詳しく記した報告書の提出を求めた。その後の協議で9月中旬を提出期限とした。

 UFJは「赤字になったのは資産査定を厳しくしたためで、投資家をだます意図はなかった」と説明しているが、英FSAはUFJグループ首脳から再度事情を聴く構えだ。

(後略)

資産査定は決算日前に保守的にすべきかと。
資産価値を大きく毀損する後発事象がない限り告発対象となるだろう。


財務諸表監査期間中にクライアントが財務状況(の途中経過)を発表したらどうなるのか、監査基準で規定はないのだろうか?