今週の授業について (05/22 〜 05/27)

月6 法学演習A (渡辺裕泰先生)

今週のテーマは、Taxes and Business Strategy 第4章。

法人とパートナーシップ。両者の要求税引前収益率を導出。5/22 締切の課題が出る。

月7 国際税務会計 (勝島敏明先生)

今週のテーマは、移転価格税制。

解説ビデオ視聴。若かりしころの勝島先生を拝見。

木6 債券インベストメント (四塚利樹先生)

今週のテーマは、デュレーションの復習とコンベクシティ。

デュレーションとコンベクシティは、いわば1階微分(1次近似)と2階微分(2次近似)による金利感応度分析とのこと。

デュレーションは ALM の基本。固定比率・流動比率といった会計指標が現在という一時点の点的(0次元)リスクを表現するのに対し、ALM は B/S の貸借に内在する将来時間軸の線的(1次元)リスクをあぶりだす。分析は期待値 Mean だけではなく分散 Variance と併せて行うべきであるというのがファイナンスの基本。勘定残高という期待値のみで表される財務諸表から不確実性・リスクという分散を見出そうという試みは ALM だけではなく、SOx 内部統制評価にも垣間見えるごく最近の思想*1なのだと思う。

コンベクシティが大きいほどスプレッド価値が高いというのは凸関数の性質だな...と考えていて、ようやくコンベクシティとは凸関数 convex function の凸度 convexity のことだと気づく。凸関数の凸度が生み出す価値という意味で保険や証券化トランチング・スプレッドと共通していながら、債券コンベクシティは効用関数ではない凸関数が生み出す価値であるという独特な点がおもしろい。

木7 インベストメント・トピックス (竹原均先生)

今週のテーマは、アクティブ運用の基本法則。

Information Ratio の導出。厳密な証明の中に1点だけ混じる非科学要素 Score。今後の研究で科学的に説明できるようになるのかなんともいえない。

土2 バリュエーションとマーケット (岩城秀裕先生)

今週のテーマは、財務データモデルと予測。

いままでと全く変わり映えしない内容。バリュエーションではオペレーティング・リースも有利子負債類似物とみて評価するという。それは、企業財務報告がオフバランス処理で済ませていても、すべては誰かが手間隙かけて評価しなければならないということ。エネルギー一定ならぬ評価量一定の法則。6/10 締切の課題がでる。

土3 会社法A (川島いづみ先生)

休講。

土5 パーソナル・ファイナンス (池田先生, 川口先生, 四塚先生, 米澤先生)

休講。

*1:同じ勘定残高に対して、ALM は金利感応度、内部統制評価は経営者の主張 Assertion の不確実性というリスクをあぶりだす。