Self Training for Instrument Rating w/ FTD

VOR Intercept & ILS Approach


都内某所で Flight Simulator による計器飛行訓練。Beechcraft Baron G58 で 1.5H

本日は VOR Intercept を練習したいとリクエスト。横須賀 VORDME を目指しましょうとのことになったため、羽田空港 C 滑走路 RJTT RWY 34R を Take Off した後、Passing 800 ft でとりあえず Climbing Right Turn to Heading 180 としてみる。

ここで Pause して、NAV1 を横須賀 VORDME (HYE 116.20 MHz) にセットする。Pause を解くと CDI Needle がするすると動いたため、それに合わせに Bank させてしまう。本当はその前に OBS を回して局への方角と距離を特定するべき。OBS をセットすると横須賀 VORDME 240 radial inbound となる。今回使用している航法計器は HSI という Heading Indicator と VOR 機能が合わさったもので、CDI Needle のオフセット表示で所定コースからの乖離を表現するもの。HSI の場合、Intercept はオフセット表示されている CDI Needle の先端へ Heading を向けることで最適な Intercept ができるとのこと。横須賀 VORDME の近傍まで来ると CDI Needle が敏感になるが、その頃には CDI Needle に依拠せず Heading を一定に保つようにして、局直上を通過し、From-To のスイッチを確認する。

すると今度は、木更津 VORDME を経由して RJTT RWY 34R へ ILS Approach してみることに。NAV1 を木更津 VORDME (KZE 114.50 MHz) にセットし OBS を回そうとすると、教官からデジタル計器では OBS を押すと局への最短コースを Auto-Align しますよとのこと。やってみると 木更津 VORDME 060 radial inbound となる。その後に狙うは Heading 337 の RJTT 34R であり、060 radial inbound では約 80°左旋回が必要になってしまうため、「5 NM くらい前に一度右に振ってから 340 radial で inbound すればよいですかね」などと言いながら、横須賀上空を旋回する。旋回では CDI Needle を合わせようと HSI を凝視するあまり、Bank を 75°くらいにまで傾けてしまい、慌てて戻す。「航法計器は (局の近接でなければ) 急激に動きはしないため、Primary Instrument 優先として、時折スキャニングすれば充分」と注意を受ける。

結局 060 radial で局近傍まで飛ぶことになり、そこで NAV2 に RJTT RWY34R ILS (ITC 108.90 MHz) を設定。RWY34R に Precision Approach する。Localizer に乗って Heading 337 を終始維持する一方で、おおむね A/S 105 kt, VSI 500ft/min を維持しつつも、Glide Slope のサインが上下にブレたときの修正方向が分からず次第にブレ幅が大きくなってしまう。気象は ILS CAT II 想定で設定されているため、高度 200 ft くらいで空港が見えてくる、が、Runway にアラインしていないため、Bank を 60°くらい入れ、かなり強引に合わせにいって着陸。





続いて慣れていないところで練習するとのことで、高知空港 RJOK の SID (KOCHI REVERSAL FIVE DEPARTURE) と STAR (VOR RWY32) をやることになる。初めての SID/STAR、VOR Approach。

初めに SID のブリーフィング。RWY32 から上がって 800 ft を超えたところで Right Turn to Heading 205、6,000 ft で VOR Fly Over したら Heading 160 で 10 NM まで離れる。2,500 ft まで上昇勾配が 6% と結構きついのは空港北側に障害物があるため。A/S をよくチェックして最大上昇角速度 Vx で上がるかと心に刻み、まずここまでやってみる。Vx を少し超える 90 kt で上昇、800 ft に到達したことをコールして Climbing Right Turn。障害物を超えたであろう Heading 090 の頃になって Climbing Rate を少しさげ、KOCHI VORDME 205 Radial Inbound に乗る。しばらくして VORDME ヒット ... at 4,500 ft ... 6,000 ft で Fly Over するところ。Heading を 160 へ向け、しばらく上昇を継続した後 、Pause してデブリーフィング。チャートを見て Fly Over は 6,000 ft "Minimum" であったことを確認する。上昇を少し緩めたとは言え、そこそこのペースで登ってきたはずであるのに 1,500 ft も足りないということは相当厳しいコースであったということ。事前にもっと Turning Rate や Vertical Speed を計画すべきであった。




さて次は STAR のブリーフィング。KOCHI VORDER Radial 161 Outbound で DME 10 NM まで離れ、Left Turn、今度は Radial 324 Inbound で 5 NM 前の YASYE (FAF 1,624 ft)、KRE (VDP*1 450 ft / CAT D) を経由して RWY32 へ。Pause を解消してリスタート。(深い考えなく適当な Vetical Speed で) 降下を始め、DME 10 NM で Turn Left、Heading 324 へ。降下を継続していると、教官が「VDP 450 ft を下回ると、試験だったら一発 Fail だからね」と言う。ええ、ええ、知ってますとも。目視できない中 MDA 割ったら即 CFIT でしょう。航空事故研究家としてクロスエア3597便とか大韓航空801便とかもおさえております。で、Minimum を割らないように留意しながら降下すると ... Too High at FAF ! 慌てて降下率を上げるのではなく、Left 360 Turn して 1,000 ft ほど高度調整する。それ以外の CDI Needle トレース、Vertical Speed や A/S は安定的にこなし、降下さえ誤らなければよい Approach だと評価される。VDP 以降は Visual で Smooth Landing。

むー、SID といい STAR といい、VOR & DME で高すぎず低すぎず指定コースを Track するのは、針の穴を通すようだ。


本日の重要ポイント

  • VOR や ILS Localizer ではコースからオフセット表示されている CDI Needle の先端へ Heading を向ける。
  • CDI Needle, Localizer, Glide Slope は所定のコースが表示される。表示されるマークの方へ機体を持っていく。
  • (局の近接でなければ) 航法計器は大きく動かない。Primary Instrument を優先し、航法計器に集中しないこと。
  • VOR を利用する際は、まずチャートを見る、VOR 設定直後に VOR Identify をすることを忘れない。それから
    • (Direct to the Station の場合) Couse Selector を Bearing "TO" the Station として On Course にし、局の方位を特定する。
    • (指定方位で inbound/outbound する場合) Couse Selector を指定方位に設定する。
  • VOR Approach 非精密進入は事前によく計画すべし。

*1:目視降下点 Visual Descending Point : 非精密進入で滑走路を目視確認して最終降下を開始するポイント。通常、PAPI のグライドパスと MDA の高度ラインが交差する点。ここで滑走路が目視できなければ Missed Approach。

Self Ground Training for Instrument Rating

標準旋回率 Standard Rate of Turn

諸元はいろいろ操作してみて探るのではなく、あらかじめ身に着けておくことが計器飛行には大事と前回のシミュレーション訓練で自覚する。そこで Holding Procedure などでいずれ必要になる標準旋回 Standard-Rate Turn についてあらかじめ自己学習しておく。

Standard-Rate Turn は、2 分で 360°旋回する。そのための Bank 角は速度 A/S で決まる。ここまでは書籍でもサイトでもよく解説されている (参考) が、なぜそうなるかという解説は見当たらない。そこで、ここではこの Bank 角を導出する。


高度を維持したまま旋回するとき、飛行機は等速円運動となる。等速円運動のとき、向心加速度 a \quad {\small (m/s^2)} は 速度 v \quad {\small (m/s)} と角速度 \omega \quad {\small (rad/s)} を用いて \displaystyle a = v \cdot \omega (式①) と表せる。飛行機の重量を m、揚力を F とすると、Bank 角を \theta としたときの向心力は F \cdot sin \theta = ma (式②) となる一方、揚力の鉛直方向成分は F \cdot cos \theta となり、高度維持の場合はこれが重力と釣り合うことから F \cdot cos \theta = mg (式③) *1となる。すると、式②③から向心加速度は a= g \cdot tan \theta (式④) となる。F, m はキャンセルアウトし、向心加速度には影響しない。式①④より、tan \theta = \frac{v \cdot \omega}{g} となるため、Bank 角 \theta = arctan(\frac{v \cdot \omega}{g}) となり、速度と角速度 (旋回率) のみによって決まることがわかる。ということで SI 系からの単位変換をすると実際の Bank 角は下表のとおりとなる。

Standard-Rate Turn の Thumb of Rule としては、Bank 角は A/S を 10 で割って 1.5 を掛ける。また、転針所要時間 (秒) は角度を 3 で割る (3° = 1 秒)。Half-Standard Rate の場合は、それぞれの半分なり倍としてよい。


Bank 角と転針所要時間を計算したことで、Roll In / Out のタイミングを計算したくなるが、微積分が少し必要になるため、これは次回に繰越し。

Turn Rate & Bank

Air Speed (kt) Bank Angle (degree)
Double-Standard Rate Standard Rate     Half-Standard Rate  

40

12.4

6.3

3.1

50

15.4

7.8

3.9

60

18.2

9.4

4.7

70

21.0

10.9

5.5

80

23.7

12.4

6.3

90

26.3

13.9

7.0

100

28.8

15.4

7.8

110

31.1

16.8

8.6

120

33.4

18.2

9.4

130

35.5

19.7

10.1

140

37.6

21.0

10.9

150

39.5

22.4

11.6

160

41.3

23.7

12.4

170

43.0

25.0

13.1

180

44.7

26.3

13.9

190

46.2

27.6

14.6

200

47.7

28.8

15.4

250

53.9

34.5

18.9

300

58.8

39.5

22.4

350

62.5

43.9

25.7

400

65.5

47.7

28.8

*1:重力加速度 g = 9.80665 \quad {\small (m/s^2)}

Self Training for Instrument Rating w/ FTD

Full/Partial Panel Instrument Flying

都内某所で Flight Simulator による計器飛行訓練。Beechcraft Baron G58 で 1.5H。

前回訓練の教訓である「ADI を primary として pitch と bank を維持する」を活かして、終始、繊細なコントロールをする。計器スキャニングが偏らず満遍なくできると見るや、教官が ATC 風に高度や方位を指示する。聞き取れはするのだが、意識が計器に集中しすぎているためか憶えられず "むー、Say Again ..." と返す。集中してはならない、という教訓は、計器に限らず操縦すべてにおいて適用される。

Instrument Flying のセスナ実機訓練では、Vacuum Pump 故障 (= ADI と HDG の故障) にのみ備えればよいらしく、「(通常の) Partial Panel Flying はもうよいでしょう」 と言われ、計器をほとんど隠して「VSI だけで 1,000 ft 降下して」と指示される。咄嗟に VSI で -500 ft/min に設定し、心中で 2 分をカウントしながら降下すると高度も方位もぴったり狙った通りになる。が、ダメ出し。プレッシャーがかかる中で自分でカウントするのは誤る原因になると。実機で同じ方法を使って雲中を 2,000 ft に降下できるかと言われれば、確かに恐ろしくてできない。このようなときはバックアップ計器と備え付けの時計を使うため、搭乗前に必ず確認しておくとのこと。

アプローチの際、操作のほとんどは A/S を基準にするが、A/S が故障した場合にということで VSI を利用して降下する方法を学ぶ。「3° Path を維持するにはさて VSI はいくつにすればよいでしょう?」と問われ、Glide Path 3° は 1,000ft : 3NM であるという滑空比は即答するものの、(セスナ C172 であれば) これが確か 2 分くらいだから ... と段々あいまいになり、-500 〜 600 ft/min くらいではないかと当て推量する。これは後で調べる宿題 *1 とする。前回の HDG を隠した 180°旋回や今回の ALT を隠した 1,000 ft 降下など、Partial Panel Instrument Flying はナビゲーションにも利用される。これは要訓練。要イメージトレーニング。

時間が余ったため、Cross-Wind Landing の練習をすること 3 回。

前回の反省を踏まえ事前に Baron の POH はクイックレビューし、主要な V-Speed は表にした上で臨んだ。しかし、想定していなかった Simulated Emergency でほとんど何もできないままクラッシュ。今日の訓練リスクエストは Partial Panel Instrument Flying だったから、とか、Multi Engine Rating は未取得だから、とか、Baron の実機に乗ったことがない(ためにギア、フラップ操作も教官任せにしている)から、とかすべて言い訳。Emergency はいつ起こるかわからないし、待ってはくれない。Private Pilot License 取得直後に事故が多いのは、諸元を調べず不用意に様々な機種に乗りたがるからだとのこと。これ重要。

本日の重要ポイント

  • 搭乗機の諸元を (Emergency にも対応できるように) 把握しておく
  • 搭乗前にバックアップ計器と時計 (の位置・正確に稼働しているか) を確認しておく
  • 計器故障時には、依拠する機器をバックアップ計器や時計にすぐ切り替える

以前の復習ポイント

  • 風下からの接地は危険行為
  • 追い風の着陸はパワーを絞る

Glide Path (1,000 ft 当たり所要距離・時間および降下率)

Glide Path Note

Altitude

(ft)

1,000

1,000

Distance

(NM)

3.1

2.4

VSI

(ft/min) =

5.3

7.1

* A/S (kt)

VSI

A/S (kt)

ft/min

min

ft/min

min

60

318

3.1

425

2.4

80

425

2.4

567

1.8

100

531

1.9

708

1.4

120

637

1.6

850

1.2

140

743

1.3

991

1.0

160

849

1.2

1,133

0.9

3,000ft 以下制限速度

ピストン発動機

180

955

1.0

1,275

0.8

200

1,061

0.9

1,416

0.7

3,000ft 以下制限速度

タービン発動機

250

1,327

0.8

1,770

0.6

10,000ft 以下制限速度

300

1,592

0.6

2,124

0.5

350

1,858

0.5

2,478

0.4

400

2,123

0.5

2,833

0.4

450

2,388

0.4

3,187

0.3

*1:10,000 ft 未満では Glide Path 3° だが、調べたところ 10,000 ft 以上は 4° で降下するのが標準らしいため、これらを併せ作表。

Self Training for Instrument Rating w/ FTD

Full/Partial Panel Instrument Flying

都内某所で Flight Simulator による計器飛行訓練。Beechcraft Baron G58 で 1.5H。実機操縦のプレ訓練としては初めての高性能機、多発機、デジタル計器。

Baron の諸元も知らないまま RJTT RW34R から離陸し、基本的に Altitude 3000, A/S 140, Heading 180 を維持。Level Flight で Full Panel、Partial Panel、Recovery from Unusual Attitude の訓練。計器飛行訓練用に sensitive に設定されているとのことで、なかなか安定せず、pitch も bank も揺らぐ。

初めは非常に下手くそだったが、教官のアドバイスにより様々な気づきがあり、終盤は微細な操作で安定させることができるようになる。1.5 時間ほど飛び父島が見えたところで終了。デジタル計器は苦手だったが、今回の訓練で慣れ、アナログ計器の良さもデジタル計器の良さもわかるようになる。デジタル計器はメンテナンスが簡単なため、アナログ計器は駆逐されていくとのこと。

本日の重要ポイント

  • 大きく修正する方法、小さく修正する方法、維持 (当て舵) する方法、を使い分ける*1
  • ズレに早く気付き、早く修正する*2
  • 集中しない、スキャンする -- 何かを操作するときは、それ以外がブレると想定しておく
  • 姿勢計 ADI が primary -- 基本はこれで pitch & bank を維持する
  • 速度計 A/S、高度計 ALT、昇降計 VSI、方位計 HI は secondary -- 基本はこれで水準と変量を計測する (これらの針を目標にして合わせにいくのは NG)
  • エンジン出力 RPM は third -- A/S, ALT が合わない (= パワーバランスが崩れている) ときに使う、多発機の場合は左右の出力差が roll の要因になる
  • 安定させる手順は、姿勢計 ADI → 速度計 A/S、高度計 ALT、昇降計 VSI、方位計 HI → エンジン出力 RPM
  • Level Flight, Cruise Climb, Cruise Descent が安定するおおよその諸元を憶えておく
  • 高度のズレは後からでも修正可能だが、方位のズレは累積するため、早く、そして、過去の累積を想定して修正する*3

*1:ズレを検知・修正・維持する方法を掴んだら、風でも悪天候でも同じ。

*2:上級ライセンスの訓練課程ではより精緻さが要求される。熟練パイロットは気づきが早く、修正が細かいため、まったくブレていないように見える。

*3:ズレの累積やコースをイメージしなければならないのは ILS Approach でも同じ。

Training for Instrument Rating - 4th Day, 2nd Stay

Basic Instrument Flying

Wind 300 at 6。同乗は Ka 教官。N5464K で 1.2 H、2 Landings。

RW24L から上がって Left Turn to Practice Area B へ向かいながらフードを被る。今回は Freq. Change の指示が出なかったため、そのまま Agana Tower にしておくが、他機との無線交信が喧しい。

昨日の Maneuver をいくつか実施。Steep Turn で、Bank 30°にしてしまう、Roll Out が遅く行き過ぎてしまう、という失態を犯すも、それ以外はおおむねスムーズに対応。本日の訓練メインメニューは Power-On/Off Stall と Timed Turn。

Power-On/Off Stall は Procedure を憶えており、なんなくこなす。Stall 直前の York の引きがやや甘いかと自覚するが、教官からは問題視されず。

次に初めての Maneuver である Timed Turn。Standard Rate/Half Standard Rate Turn はこれまでにもまねごとで実施したことがあるが、Turn Coordinator の Standard Rate に合わせて Turn し、計時してみると実際には 20% ほども時間に対し旋回が早くなってしまう*1。Turn Coordinator の Standatd Rate マークの内側を目指し、また、計時のチェック・コールに合わせて Bank 調整するものの、Turn Coordinator の針がゆさゆさ揺れて内側を狙いにくい。

Basic Instrument Flying (Full Panel) 訓練はほぼ問題ないとのこと。ATIS をとり、Reporting Point のタイミングを見計らって Agana Tower へ "Approaching Leo Palace, Inbound for Touch & Go" とリクエスト。"Left downwind 24L, approved" と許可が出てしばらくして、"Right downwind 24R, approved" と許可が変更になったため、Read back し、Heading を Left downwind から Base へ向ける。すると教官から "24R" と言い直せと指摘されたため、「?」と思いながらも指摘に従う。

初めての Right Downwind of RW24 を回り、RW24R へアプローチ。本日は PLASI が運用されていない様子。距離感が少し掴めなかったせいか、降下がブレて、上下に高度調整を繰り返しつつも穏やかな Landing。すかさず、Flap Up、Full Power、Carb Heat Off にして Take Off。

Downwind が指示されていないため、400ft くらいで "Agana Tower, N5464K upwind, request downwind" とリクエスト。Tower からは "Right downwind 24R, approved" と許可されたため、Read back するとまたもや教官から "24R" と言い直せと指摘。「私、なんて言ってますかね?」と尋ねると "6R" と言っていると。Radio は正確に聞けて正確に理解しているが、口が悪い意味で RW6 に慣れてしまっていて、正しく言えていない!

800ft に達してから Turn し、Right Traffic Pattern を回り、Abeam Touch Down Point で Tower Contact。今度は "24L cleared to land" とのことなので、意識して "Cleared to land, Runway TWO-FOUR LEFT" と Read back。またまた Short Final でアプローチ高度がフィットせず、Too Low 気味になってしまったため、安全を考慮して Aiming Point を度外視し、Throttle をふかして降下率を下げ、 Runway にかかってから Throttle を絞って Landing。Smooth ではあったが、Touch Down 地点が伸びてしまい Taxiway E を超えた。

このまま Taxiway D まで走るのか、ちょっと長いな、と思いながら、Throttle を押し込みかけると、Tower から "Make 180 to exit via E" とのこと。慌てて Throttle を抜き、初めての滑走路上転回を行って Exit via E。

本日の重要ポイント

  • Timed Turn は HDG 90°ごとにチェック・コールし、Bank を調整する

*1:先週、JAPA のシミュレータで 2 min = 360°回転 = 1,000ft 上昇/下降 (しかも A/S 指定) という、より難しい Standard-Rate Turning Climb/Descent を訓練したのだが。

Training for Instrument Rating - 3rd Day, 2nd Stay

Basic Instrument Flying

Wind 270 at 11。同乗は Ka 教官。N98884 で 0.8 H、1 Landing。

Ka 教官とは顔なじみだが初めての同乗訓練。そして初めての機体 N98884。季節外れの台風2つが Guam の北にあるため、ここ2週間ほどずっと南風が続いており RW24 in use。

今回は家族旅行ついでの訓練になり、心構えを含めて事前準備ゼロだったため、Briefing や Preflight であたふたする。ATIS が 119.00 であることをすっかり忘れていることに加え、初めての機体ということもあり、Radio 周波数設定の操作がうまくできなかったりする。Contact Ramp 121.60。N98884 は 8 が並ぶのでコールしにくい。。。

Outside of E まで Taxi。Guam では初めて目にする SAAB 340 が前を通り過ぎるのを見送って Engine Run Up。Contact Ground 121.90。Procedure、Radio Communication は身体が憶えており、2年のブランクにも関わらずそれなりにうまく進む。

Taxi to RW24L via E and Hold Short of RW24L。聞きなれたプロペラ音の SAAB 340 が RW24L から Take Off するのを見送って、Contact Tower 121.90。Proceed to RW24L かと思いきや、Cross RW24L, Taxi to RW24R, Hold short of RW24R at E。想定と違って少し焦る。RW24R を Taxiway として使ったことはあるものの、そういえば Guam での Runway Close-Parallel 同時運用は初体験。Parallel 運用は Radio Communiation がやや Busy であることと Runway の聞き分けが必要になるため (Single Runway 運用でも先入観なくしっかり聞きわけなければならないが)、難易度が少々高いかもしれない。

再度の Tower Contact で RW24R cleared to take off, Left turn approved to practice area A となって Take Off。Left Turn Tendency にも負けず、70kts を保ってきれいに 800ft まで上昇し Left Turn。Tower Control Area から離脱し Freq. Change。フードをかぶって Basic Instrument Flying (Full Panel) 訓練に入る。

  1. Straight Level Flight @ 90 kts
    • 特段の問題はないが、Instrument Flying を初めてすぐは安定をとるまでに時間がかかる
  2. Straight Level Flight @ Various Speed
    • Pitch と Power Setting を把握していないせいか速度変換も慣れるまでに時間がかかる
  3. Straight Level Flight with Congfiguration Change - Flap Extend & Slow Flight
    • Flap Extend で持ち上がる機首を押さえる、Left Turning Tendency を意識する等、Configuratiion Change の操作自体は問題ないが、Flap 10 移行時の制限 below 110 kts をうっかり見落とした*1ことを教官に指摘される
  4. Turn
    • Private License 訓練時と全く変わらない Maneuver であるため、特に問題なし*2
  5. Constant Speed Climb @ 80 kts
    • なんなくこなすものの、上昇時 = Full Power にするという意識が少し弱い
  6. Constant Speed Descent @ 80 kts
    • 下降時 = 1,600 rpm にするという意識がかなり弱く、適当に設定してしまう
    • Power をどこまで絞るのか明確に意識しないと、Carb Heat 操作も誤る可能性があるのが反省点
  7. Recovery from Unusual Attitude
    • Private License 訓練時の T 教官よりも柔らかい設定で、なんなくこなす
    • 体感と日の当たり具合、それに下を向いていても見えてしまう教官の Trim 操作で、姿勢がなんとなくわかってしまうのはご愛嬌
  8. Steep Turn
    • まず左へ Make 360、ADI の Pitch 維持を意識することで高度は安定、Bank も 45°を維持、Roll Out もうまくいく
    • 次に右へ Make 360、Bank・Roll Out はうまくいくものの、ADI から目を離してしまった後半は高度がぶれる
    • 意識していなかったが、Rudder もうまく踏めていると教官よりフィードバック

フードを外し、ATIS をとって Guam Center Contact。over Talofofo, approaching Pago Bay であるが over Pago Bay と報告してしまう。Radio 接続が途切れていると教官に指摘されるが、N98884 左席の Radio Intercomm Switch はカバーが外れてしまってボタンが尖っており、指で押し込めない。そのことを言い訳にその後の Radio Comm を教官に代わってもらう。

Left Downwind of RW24L に入り、Barrigada の丘を回って RW24L approach。難しいと言われる RW24L だが、初めてではないため PLASI を参照しながら高度調節し、Center Align しつつ Smooth Landing & Exit via E。2 年ぶり(実質 4 年ぶり)の実機訓練ながら実に美しい Landing。身体が憶えたか。

本日の重要ポイント

  • 傾向を早めに掴み、早めかつ細目に修正
  • 通常の Turn は Bank 20°まで、それ以上にすると高度低下し修正が難しくなる
  • 上昇・下降から水平飛行への Transion は VSI の数値 x 1/10 (= 通常は 50) ft 前から開始
  • 上昇・下降・速度変換等で姿勢変更した場合は、早めに正しい Pitch を掴む
  • Steep Turn は 20°を超えるころから Pitch Up & Power Add、Pitch Keep のために ADI を Primary、ALT・VSI と HDG を Secondary にスキャン

*1:通常の Flight で 110 kts に達することはあまりなかったが、Instrument Flying でさまざまな飛び方をしているため 110 kts を超えることもある。基本に忠実に操作すべき。

*2:逆に言うと、他の Maneuver は Procedure をただ漫然とやっていても Private License 訓練としては許されたということであり、飛行諸元により傾注する必要があるということ。

Training for Instrument Rating - 2nd Day, 2nd Stay

Ground School

Ka 教官から Basic Instrument Flying (Full Panel / Partial Panel) のレクチャー。内容は後述、重要ポイント参照。

等速直線飛行に入ったら、ADI の水平線を 0°に調整するとよいとのこと。調整により等速直線飛行が Pitch の絶対基準になるというのだが...Pitch は A/S と Power Setting により変わりうるため、それは基準となる A/S & Power Setting が身についてからにしようと思う。

今回は Medical Certificate 更新を仕損じたため、Flight Training はできないと思っていたが、Instrument Rating 訓練コースの前半はフード訓練のため、Medical Certificate 不要とのこと。では、と、明日から Flight してみることにする。

本日の重要ポイント (Basic Instrument Flying - Full Panel)

  • Constant Rate of Climb
    • 500 ft/min で上昇、速度指定なし
    • Exit 操作 (Pitch Down) は VSI 値 x 1/10 feet 手前から
    • 指定到達高度に達し、Cuise Speed に達してから Power Down
  • Constant Rate of Descent
    • - 500 ft/min で下降、Power は ① Cruise Setting のまま、② Idle、どちらもあり
    • Exit 操作 (Pitch Up & Power Up) は VSI 値 x 1/10 feet 手前から
  • Climbing / Descending Turn
    • Bank に入るまでは Standard Rate Turn ではないことに注意
    • Time Check を行う (Timed Turn で後述)
  • Steep Turn
    • Primary Instrument である ADI で Bank と Pitch をよく見る
    • Bank 20°から York を引き、Power を追加 *1
  • Constant Speed Climb
    • Full Throttle にして指定速度 (80 kt) を維持し、この飛行諸元が安定する Pitch を早めに見つける
    • 一方、Turn Coordinator のボールを見る (Left Turning Tendency 対策)
    • 指定到達高度の 50 (= VSI x 1/10) ft 前から Pitch Down 操作
    • Cuise Speed (95 kt) にしてから Power Down し、Trim をとる
  • Constant Speed Descnt
    • Carb Heat On & Power Idle にして指定速度 (80 kt) を維持し、この飛行諸元が安定する Pitch を早めに見つける
    • 指定到達高度の 50 (= VSI x 1/10) ft 前から Pitch Up 操作 & Power Up
  • Stall
    • 操作は Private 訓練のときと同じ
    • Power-On Stall では (特に Stall 直前に) ボールに注意
    • Spin に入った場合、Turn Coordinator を参照して Rudder で Recovery
  • Slow Flight
    • 操作は Private 訓練のときと同じ
  • Recovery from Unusual Attitude
    • ADI で Pitch & Bank を確認・修正する
    • その後 A/S を確認し、Power を調整する
  • Timed Turn
    • 所定の時間の 1/4 毎に HDG をチェック
    • 当面の Allowance は VSI ±150 ft/min、ALT ± 500 ft、HDG ± 15°、A/S ± 15 kt
    • PTS の Allowance は VSI 未指定、ALT ± 100 ft、HDG ± 10°、A/S ± 10 kt、Bank ± 5°

本日の重要ポイント (Basic Instrument Flying - Partial Panel)

  • Partial Panel も Full Panel と同じ Maneuver をすべて実施する
  • Partial Panel は ① Vacuum、② Pitot-Static System のどちらかが故障した「後」の状況を想定し、故障系統に依拠する信頼できない計器を隠して実施する
  • 故障する過程で計器が信頼できるか否かがわからない状態は訓練課程にない (がこの状態を正しく認識することは重要であるため、LuizMonteiro 等で事前シミュレーションしておく)
  • Vacuum 故障時
    • ADI, HDG が信頼できない
    • Bank → Turn Coordinator を参照する
    • Heading → Magnetic Compass を参照する
      • Magnetic Compass は Straight & No Accelaration の場合に正確
      • Magnetic Compass の針の動きは通常と逆になることに注意
  • Pitot-Static System 故障時
    • AS, ALT, VSI が信頼できない

本日の重要ポイント (手続上の Tips)

  • Instrument Rating 訓練コースでは TSA 登録が不要 (らしい)
  • Instrument Rating 訓練コース後半は CFII の Check Out/Endorsement が必要だが、前半は CFI の Check でよい (らしい)
  • Instrument Rating 訓練コース前半はフード訓練のため PIC 時間はつかない (ということは Medical Certificate 不要ということ)
  • ADF はいまや使わなくなったため、試験や訓練の範囲から (実質) 外れる

*1:Bank 20°から高度が下がってくるため、これを閾値に Turn が Normal か Steep かを強く意識する。