Self Training for Instrument Rating w/ FTD

Full/Partial Panel Instrument Flying

都内某所で Flight Simulator による計器飛行訓練。Beechcraft Baron G58 で 1.5H。

前回訓練の教訓である「ADI を primary として pitch と bank を維持する」を活かして、終始、繊細なコントロールをする。計器スキャニングが偏らず満遍なくできると見るや、教官が ATC 風に高度や方位を指示する。聞き取れはするのだが、意識が計器に集中しすぎているためか憶えられず "むー、Say Again ..." と返す。集中してはならない、という教訓は、計器に限らず操縦すべてにおいて適用される。

Instrument Flying のセスナ実機訓練では、Vacuum Pump 故障 (= ADI と HDG の故障) にのみ備えればよいらしく、「(通常の) Partial Panel Flying はもうよいでしょう」 と言われ、計器をほとんど隠して「VSI だけで 1,000 ft 降下して」と指示される。咄嗟に VSI で -500 ft/min に設定し、心中で 2 分をカウントしながら降下すると高度も方位もぴったり狙った通りになる。が、ダメ出し。プレッシャーがかかる中で自分でカウントするのは誤る原因になると。実機で同じ方法を使って雲中を 2,000 ft に降下できるかと言われれば、確かに恐ろしくてできない。このようなときはバックアップ計器と備え付けの時計を使うため、搭乗前に必ず確認しておくとのこと。

アプローチの際、操作のほとんどは A/S を基準にするが、A/S が故障した場合にということで VSI を利用して降下する方法を学ぶ。「3° Path を維持するにはさて VSI はいくつにすればよいでしょう?」と問われ、Glide Path 3° は 1,000ft : 3NM であるという滑空比は即答するものの、(セスナ C172 であれば) これが確か 2 分くらいだから ... と段々あいまいになり、-500 〜 600 ft/min くらいではないかと当て推量する。これは後で調べる宿題 *1 とする。前回の HDG を隠した 180°旋回や今回の ALT を隠した 1,000 ft 降下など、Partial Panel Instrument Flying はナビゲーションにも利用される。これは要訓練。要イメージトレーニング。

時間が余ったため、Cross-Wind Landing の練習をすること 3 回。

前回の反省を踏まえ事前に Baron の POH はクイックレビューし、主要な V-Speed は表にした上で臨んだ。しかし、想定していなかった Simulated Emergency でほとんど何もできないままクラッシュ。今日の訓練リスクエストは Partial Panel Instrument Flying だったから、とか、Multi Engine Rating は未取得だから、とか、Baron の実機に乗ったことがない(ためにギア、フラップ操作も教官任せにしている)から、とかすべて言い訳。Emergency はいつ起こるかわからないし、待ってはくれない。Private Pilot License 取得直後に事故が多いのは、諸元を調べず不用意に様々な機種に乗りたがるからだとのこと。これ重要。

本日の重要ポイント

  • 搭乗機の諸元を (Emergency にも対応できるように) 把握しておく
  • 搭乗前にバックアップ計器と時計 (の位置・正確に稼働しているか) を確認しておく
  • 計器故障時には、依拠する機器をバックアップ計器や時計にすぐ切り替える

以前の復習ポイント

  • 風下からの接地は危険行為
  • 追い風の着陸はパワーを絞る

Glide Path (1,000 ft 当たり所要距離・時間および降下率)

Glide Path Note

Altitude

(ft)

1,000

1,000

Distance

(NM)

3.1

2.4

VSI

(ft/min) =

5.3

7.1

* A/S (kt)

VSI

A/S (kt)

ft/min

min

ft/min

min

60

318

3.1

425

2.4

80

425

2.4

567

1.8

100

531

1.9

708

1.4

120

637

1.6

850

1.2

140

743

1.3

991

1.0

160

849

1.2

1,133

0.9

3,000ft 以下制限速度

ピストン発動機

180

955

1.0

1,275

0.8

200

1,061

0.9

1,416

0.7

3,000ft 以下制限速度

タービン発動機

250

1,327

0.8

1,770

0.6

10,000ft 以下制限速度

300

1,592

0.6

2,124

0.5

350

1,858

0.5

2,478

0.4

400

2,123

0.5

2,833

0.4

450

2,388

0.4

3,187

0.3

*1:10,000 ft 未満では Glide Path 3° だが、調べたところ 10,000 ft 以上は 4° で降下するのが標準らしいため、これらを併せ作表。