まぬけな抗弁

日本経済新聞の記事 (2006/11/17)

堀江被告「CEO、かっこいいから付けた」・公判で発言
 ライブドア事件で、証券取引法違反罪に問われた前社長、堀江貴文被告(34)の第23回公判が17日、東京地裁(小坂敏幸裁判長)であり、検察側の被告人質問が始まった。検察側は「ライブドア最高経営責任者(CEO)として事業を統括していたのでは」と追及したが、同被告は「かっこいいから付けた。特に意味はない」などとはぐらかした。

 堀江被告は今年1月の逮捕前まで「代表取締役社長兼CEO」だったが、CEOの肩書には「社内向けで意味はない」と説明。「IT系企業ではやっていて、見た目が良かったから付けた。名刺を見た人が関心を持って営業トークにも使えるし……」などと、とうとうと述べた。

 検察側が「証券会社のサイトには『CEOは新規事業、提携など企業の経営方針を決定する』と書いてある」とただすと、「社会的な統一基準があるとは思わない」などと反論した。 (12:02)

アホだ...たとえ実質的なCEOでなかったとしても、対外的にそれを名乗り、外部の人間が信じるに足れば、表見代理が成立する。どうあってもCEOとしての責任は引き受けなければならない。CEOであるかないか (形式基準)、経営実態を把握しているか (実質基準) に関わらず、経営者としての善管注意義務や忠実義務に違反しているということになぜ気づかないのだろう。