Training for Instrument Rating - 6th Day, 3rd Stay

Full / Partial Panel Instrument Flying (Lesson 6)

Wind 090 at 8。N9853L で K 教官と 1.0 H の Flight、1 Landing。

本日は今渡航の訓練最終日。Full / Partial Panel での Slow Flight, Power-On / -Off Stalls。

RWY 6R から Normal Take Off、WCA を取って流されないよう Vx で上昇し、800 ft で Right Turn, Vy で Heading 180, 3,000 ft まで上昇する。上昇中から Hood Work で Full Panel & Constant Speed Climb。

3,000 ft まで上昇中したところで、Full Panel の Slow Flight、Power-Off Stall、Power-On Stall。Syllabus に記載されている Stage I の最も厳しいAllowance *1 を意識して実施し、いずれも一発クリア。

続いて Partial Panel で同じ Maneuver。Slow Flight は問題なし。Pewer-Off Stall、Power-On Stall は Stall に入る前に Bank しており、不安定な結果になったため、再度やり直しに。Power-On Stall については、かなり傾いてしまい、教官が York に手を出しかけたほど。敗因は Heading のブレを意識しすぎて T/C よりも Magnetic Compass を優先して Scan してしまい Bank に気づかず Pitch Up していったこと、と、Stall するか否か気になり Stall 直前は A/S を見ていたことの 2 点。

Power-On Stall やり直しを終えたら、2 NM South of Pago Bay から Inbound for Full Stop を Tower にリクエスト。RWY 6R へ向けて (そうしろとの指示はないものの) Short-Field Landing のつもりで Touch Dorn Markings 〓を狙う。教官から Nice Landing とのお褒めいただくも…結果は Threshold - 30 ft、わずかに届かず、残念。

今回、Stage I を完了させる意気込みで渡航したが、見込みが甘かった。ただ、Stall with Partial Panel を最終日に 2 度訓練した以外は基本 1 回で すべての Maneuver をクリアしており、教官からも進捗が良いとお褒めいただいた。事前準備 (シミュレータ訓練) の賜物。

本日の重要ポイント

  • ATIS が Runway 6 in use と言うときは RWY 6L & 6R どちらも Available、Runway 6R in use と言うときは RWY 6L は Close
  • Stall 前に見るのは A/S ではなく T/C
    • Stall では Wing Level without Slipping を維持する
    • Heading 調整を意識しすぎて Bank しつつ Stall すると危険、Bank していなければ Heading は動かない
  • Stall Recovery は下記の手順
    1. Pitch Down
    2. Power-Off Stall の場合は、Throttle & Carb Heat を緩やかに入れる
    3. Wing Level *2

次回に向けての備忘録

Full Panel は前回やったため、Partial Panel から始めて VOR Intercept をやり、Stage I を今回で終える、と渡航前は考えていた。Partial Panel というのは計器の一部を隠して飛行 (体験) してみるということだろうと考えていたと思う。大きな勘違いだ。

Private Pilot License 訓練では、Maneuver が次々と出て来て新しいことに取り組むことが楽しく、先へ先へと課程を進めようとした。Instrument Rating も同じメンタリティで臨もうとしていたのかもしれない。

今回の渡航で明確に認識したのは、Instrument Rating 訓練とは、指示どおり、決められたとおり飛ぶことを学ぶ課程であり、このために Narrower and Narrower Allowance で Basic Maneuver をデモンストレーションするプロセスだということだ。VFR → Full Panel → Partial Panel と実施条件を厳しくしていくのも Narrower Allowance の1つと捉えることができる。基本ができていなければ、先の課程をデモすることはできない。つまり、Instrument Rating とは、新しいことを目指すのではなく、これまでにやったことの技量を向上させる訓練である。

Stage II を始める前に 50 Hours of PIC Cross Country 要件を満たしておくべきと、今回の訓練を始める前に、教官から強く推奨された。また、Instrument Rating は直近 6 ないし 12 ヶ月間の Instrument Flying 経験を問う Currency 要件がある。

Instrument Rating は技量 (維持) を問うということをこれらは示唆している。

*1:Syllabus 記載の Allowance は Lesson が進むに連れて徐々に小さくなっている。

*2:Stall Recovery では Wing Level が劣後する。Stall Speed 近辺では Aileron は効かない、Elevator はまだ効く。

Training for Instrument Rating - 5th Day, 3rd Stay

Full / Partial Panel Instrument Flying (Lesson 5)


Wind 110 at 8。N9853L で K 教官と 0.9 H の Flight、1 Landing。

RWY 6L にまで流される前日の酷い Take Off の轍を踏まないにはどうしたらよいか考えた。水平線の 1 点を目標点にして Right Rudder を踏みながら Climb するとこれまで教わってきたが、無理があるだろうと思い至った。Vx はおろか Vy でも Climb 中は乗り出さないと水平線が見えないし、Right Rudder を踏んで T/C の Ball を Neutral にしても風があれば流される。となれば答えは 1 つ、Take Off Climb でも WCA をとることだ、と、事前に WCA を計算しておく。これを計算しておけば、Take Off だけではなく Downwind、Base でも役立ち*1 Approach での Overshoot も防げる!

Hold Short of RWY 6R at E で Taxi K の United B737 より先に Take Off Clearance をもらおうとするがそうはいかず、RWY 6L を出た彼の機の後を追って、RWY 6R Cleared to Take Off, Right Turn Approved, Caution Wake Turbulence となる。Rolling せず Throttle をゆっくり上げきってから Brakes Release して Normal Take Off Procedure を基本に忠実にこなす。浮いてからは WCA をとる。700 ft で Right Turn するとすぐに Hood を被る。

Take Off Climbing から Full Panel の Turning Constant Rate Climb。Level Off して Cruise Check をしたら、Compass Timed Turn。これは Turn Coordinator が故障した時に生きるとのこと。

続いて Partial Panel の Constant Rate Climb / Descent、Compass Timed Turn。そして Recovery from Unusual Attitude。これまで Recovery from Unusual Attitude はATI の水色 (空) や茶色 (陸) を頼りにしていたため、Partial Panel でこれをやることに恐怖心を抱いていたが、大して難しくもなく落ち着いてこなす。

Full / Partial Panel の Allowance は ALT ± 200 ft、A/S ± 15 kt、HDG ± 15°、VSI ± 150 ft/min ということで、HDG が難しいかなと思っていたが、頻度よく Scan していればさして難しくはなく、もっとも難しいのは敏感な VSI。簡単に 300 ft/min くらい超えてしまう。たた、教官によると、今日は Full / Partial 共によくできている、Gust などで VSI が揺らぐのは問題ない、安定した Climb / Descent Rate がだせていることを見る、とのこと。

Inbound from 1 NM south of Pago Bay, RWY 6R Cleared to Land で、WCA と減速を強く意識して Approach。Oveshoot せず、Center Align のまま Touch Down Markings 〓 の真ん中 (75 ft 地点) にドンピシャで Landing! これまでの雪辱を果たす。

本日の重要ポイント

  • WCA は事前に計算し、Traffic Pattern のすべてのレグに活かす
  • ただし、WCA は VOR や GPS といった Navi 系計器以外では測れず、目視するしかない
  • Partial Panel では下記の手順にて Recovery from Unusual Attitude を行う
    1. T/C にて Wing Level*2
    2. A/S と ALT (または VSI) にて Pitch Control
    3. 必要に応じて Throttle, Trum を調整
    4. 最後に Carb Heat を調整 (忘れがち)
    5. 安定したら Recovery Completed とコール

*1:応用としては Holging Pattern にも使えそう。

*2:Wing Level を維持しないまま Pitch を変えると Overbanking して高度をロスする可能性が高い。

Training for Instrument Rating - 4th Day, 3rd Stay

Full / Partial Panel Instrument Flying (Lesson 4)

Wind 140 at 8。N9853L で K 教官と 1.4 H の Flight、1 Landing。

今日も Private Pilot 訓練生を後ろに乗せての訓練だったが、心が浮ついているのか、Agana Ground 121.90 を呼び出しているつもりで "Agana Ramp" と呼びかけてしまう失態をいきなり犯す。昨日までの失敗は繰り返すまいと RWY 6R Climbing Upwind で Crabbing するも、やや流され RWY 6L に近づいてしまう。

Right Turn するとすぐに Hood Work。まずは Full Panel。おおむね出来てはいるが、教官から指摘されたのは次の通り。Climb では Vy となる Pitch を ATI で早く探るべき。確かに遅行する A/S を見て上下に揺らぐ傾向がある。Slow Flight では指定 A/S (50 kt) を下回らないようにすべき*1。いい加減に 45 kt くらいを維持していた。Power Off Stall では Recovery で元の高度に戻そうと Pitch Up しすぎ。

次に Partial Panel。こちらもおおむね出来てはいるが、教官から指摘されたのは次の通り。Slow Flight ではやはり Too Low A/S。そして Bank Scanning の頻度が低く、常に Heading が揺らいでいるとのこと。Partial Panel で Wing Level を維持するには高頻度で T/C (& Magnetic Compass) を Scan しなければならないのは自覚があった。Constant Speed Climb では、Pitch = VSI (Primary) & A/S (secondary)、Heading = T/C (Primary) & Magnetic Compass (Secondary) を高頻度で Scan する必要がある。Pitch 変化する Climb / Descent は Scan & Maneuver が忙しいこと。その手順は下記「重要ポイント」の通り。Power Off Stall では Throttle 操作が急激すぎる、(操作に忙しく Scan がおろそかになり) Heading Change が多い。Standard Rate Turn はおおむね OK だが、左旋回で高度が下がったため、ALT を Scanning Pattern に入れるべき。Constant Speed Descent は OK、ただ、自主的に Carburetor Icing をケアできればなおよし。

Hood を外して Guam Approach & Tower Contact。Proceeding to Pago Bay via Leo Palace, Inbound for Full Stop。Tower からは "Enter middle field of Right Downwind 6R due to another traffic approaching" と返ってくる。聞き取れているし、45°Intercept することはわかっているのだが、うっかり Enter Base と勘違いして RWY 6R に近づきすぎてしまう。教官に指摘されコース修正して Right Downwind Intercept。風上側 Downwind にいることを自覚し、今日こそは風に流され Overshoot することなく Approach すると心に誓った ... が、(忘れていたが) Right Downwind は難しい上に、No.1 Traffic B727 が Short Final にいるのを確認し、Caution to the Wake Turbulence するため Extend Downwind などやっていたら、ちょっとしたロスポジになってしまい、気づいたら RWY 6L に対してすら Overshoot に! やってしまった ... 教官にも「こ〜れはひどい」と言われる始末。

45°Intercept のように 6R Short Final に戻すも Too High & Too Close で、高度調整しているうちに Flap は 10°しか出せず Too Fast になり、長く滑空することになって「安全に降りられればもうどうでもいいや」と Touch Down Marking を 300-400 ft 超える。

Touch Down Marking を 100 ft 超えるなら Go Around する、くらいが Instrument-Rated Pilot とのこと。これはほぼ Short Field Landing (= Touch Down Marking + 50 ft) を目指すというということ。今日は Solo 経験前の同乗訓練生に彼らと同レベルの無様な Approach & Landing を見せてしまったが、模範となるべく精進せねばなるまい。

本日の重要ポイント

  • Full Panel
    • Climb /Descent は、適切な Pitch を早めに ATI (Primary) で探る、遅行指標の A/S (Secondary) で探らない
    • Slow Flight の Allowance は、A/S -0、Alt ± 100 ft
    • Power Off Stall は Recovery 開始高度を維持できればよい、元の高度へ戻そうと Pitch Uo すると Secondary Stall に入る
    • Stall Recovery では高度を維持 (上げない!) しつつ、Drag を減じるため早めに Flap Up する
  • Partial Panel
    • Partial Panel では頻度高く T/C Scan し Wing Level を維持しないと Heading が安定しない*2
    • Stall Recovery 時の Flap、Climb/Descent 時の Carb Heat, Mixture, Throttle、ATC Communication 時の Radio の操作等に意識がいくと Scan がおろそかになる
    • Constant Speed Climb では、Pitch を VSI (Primary) & A/S (Secondary) で、Heading を T/C (Primary) & Magnetic Compass(Secondary) でいずれも頻度高く確認する
    • Pitch が変わる Climb / Descent では、① RPM を決める、② VSI を決める、③ A/S を調整する、の順
    • Standard Rate Turn では、ALT 確認を Scan Pattern に組み込む
  • Throttle
    • 急操作を行わない、3 秒ほどかける
    • Below Green Arc では Carb Heat を入れる、Carburetor Icing は Silent Killer
    • 長時間 Below Green Arc にしない、30 秒 (?) に一度リセットする
  • Approach
    • Runway の位置を常に確認 (左回りは特に見失いがち)
    • A/S をきちんと落とす (速いと Ground Effect で滑空してしまう)

*1:Slow Flight の A/S Allowance は、-0 kt。下側は Zero Allowance。

*2:Heading を動かさない Bank Allowance が 2°くらいならば、5 秒に 1 回くらい T/C & Magnetic Compass Scan しないとおそらくダメ。Partial Panel で Heading 維持するのはかなり忙しい。

Training for Instrument Rating - 3rd Day, 3rd Stay

Full / Partial Panel Instrument Flying (Lesson 3)

Wind 110 at 10 Gust 15。N9853L で K 教官と 1.2 H の Flight、1 Landing。(右は Preflight 中に撮った、フェリーで Guam に寄港している CZ B737-Max8。)

Outside of D にて Engine Runup すると Left Magneto が 200 RPM Drop となったため、以下の Additional Procedure に入る。この目的は、シリンダー内の Carbon を吹き飛ばすため。

  1. Throttle 2,200 rpm
  2. Mixture を左へ回しながら、少しずつ Lean に
  3. RPM が下がり、音が変わるピークを探り当てる
  4. ピークから Mixture を右へ 2 回転戻す
  5. 計時開始,30 秒待つ
  6. Mixture Full Rich
  7. Throttle 1,700 rpm
  8. Magneto Recheck
  9. 再度 NG なら “Flight Cancel” と Ramp Contact *1 し、ハンガーへ戻る

RWY 6R から Normal Take Off すると風に流され、6L の方までふらついてしまう。Vy でも水平線が見えるよう座席に高く腰掛けるべしとのこと。1,600 ft くらいにある雲を避け、2,500 ft に達したところで Hood Work 開始。

まずは Full Panel。Heading 10°単位で、また Climbing, Descending と併せて指示されるが、なんなくこなす。

続いて Partial Panel。ATI と HDG が隠され、高度調整は Primary = VSI, Secondary = ALT を、Turn は Primary = Turn Coordinator (T/C), Secondary = Magnetic Compass を頼りに行う。Magnetic Compass の目盛りが直感と逆向きで Confusing なのはお約束。Heading Change を Climbing, Descending と併せて指示される。おおむね出来るも、よりよく飛ぶために下記「重要ポイント」のアドバイスを受ける。Partial Panel Flying を実機で初めてやったと言うと、教官が驚く。初めてにしては精度が良かったのだろう。Confusing な Magnetic Compass に限らず、ときおり操作すべき方向性を誤ることあり。T/C は Bank 角を正確に表していないため、一度 Overbanking で高度をロスしかける。

Hood を外し、空港へ帰還する。ポジションは Nimitz Hill とその南の丘の間、高度 1,500 ft。Ceiling が 1,600 ft ほどしかなく場所によっては 1,500 ft でも雲にかかりそうな上、Nimitz Hill を左回りに回ると Ceiling がさらに低そうなため、高度を下げて丘の間を抜けることに少々の恐怖心を抱きつつも Left Turn 180°, 1,400 ft で Leo Palace 方面へ向かう*2。ATIS を取り、Guam Approach & Agana Tower Contact。RWY 6R Cleared to Land。

本日の Landing も滑空がやや伸びてしまい、3 点着陸気味で Exit at E。3 点着陸は接地面への荷重が弱く、風を受けて横にブレるためよろしくないとのこと。

本日の重要ポイント

  • Heading Change (特に Roll Out) は急激に行わない、Deep Bank や Overshoot にならないように
  • Climb は、初期に T/C の Ball で Left Turn Tendency の相殺を確認、A/S で Pitch を確認、安定したら Trim
  • Level Off は、VSI x 1/10 手前の高度から操作開始
  • 高度の Overshoot は Throttle ではなく、Pitch で調整する方がスムーズで早い
  • T/C は Bank 角を正確に表していないため、Overbanking しがち

*1:Ground Contact は不要。

*2:丘の合間に半分かかったところのため、後から考えると、CFIT を気にしつつ Left Turn 180°するよりも、Left 45° + Right 225°の Teardrop Turn にすればよかった。

Training for Instrument Rating - 2nd Day, 3rd Stay

Skipped Turn

台風通過による thunderstorm のため、今日は飛ばないブタ。

昼頃にはゴルフができるくらいには穏やかになるものの、ほとんど OVC。


[METAR]
PGUM 220233Z 11017G26KT 4SM -RA BR FEW009 SCT016 BKN022 28/28 A2979 RMK AO2 PK WND 11026/0230 RAB26 P0002 T02830283


[TAF]
PGUM 220105Z 2201/2306 10017G27KT 6SM SHRA SCT013 BKN025 OVC090 TEMPO 2201/2204 2SM +SHRA FEW007 OVC020
FM220800 13012G22KT P6SM VCSH SCT015 SCT030 BKN110
FM230100 15015G25KT P6SM VCSH FEW016 SCT030 BKN120

Geopolitical Risk

Saipan へのクロスカントリーにおけるかつての中継地点 Ritidian Point、いまはもうエアラインでもその近傍を通れない、またそのさらに外縁半径 5 NM、北側半円内は Squawk VFR では飛べないとのこと。これって IFF 必須ということ。昨今の北東アジア情勢を受けて Ritidian Point にはアレがおかれたらしい。

Training for Instrument Rating - 1st Day, 3rd Stay

Biennial Ground Review

Weight & Balance, Take Off & Landing Distance を作表した後、FAR の確認、というよりも口頭試問。アルコールの基準、フライト前に PIC が確認しておくべきこと、定期点検項目、航空機に装備されているべき計器類、Airspace、Chart の読み方、等々。大分うろ覚えながら、それなりに答える。

Biennial Flight Review

Wind 040 at 20 Gust 26。台風接近中、経験史上最高風速。N9853L で K 教官と 1.4 H の Bienniel Flight Review as Non-PIC Flight、3 Landings。

2 年ぶりの実機操縦。当日知り合った訓練生を後ろに乗せての Biennial Flight Review (BFR) 。

久しぶりの Preflight と ATC に若干の不安を抱くも、意外と出だし好調。Taxi to RWY 6R via D しようとすると Runway の向こう側 Taxi K を JL8944 B767-346ER が同じ RWY 6R を目指して Taxiing しながら Ground Contact してくる。先を越されてなるものかと慌てて Taxi & Hold Short of RWY 6R し、早口で "Hold short of RWY 6R at D, Ready for Departure, Request Right Turn." と Tower Contact。JAL の後にされるかなと思いきや、こちらに Clearance が出たため、急いで Runway に出て Rolling 気味に Normal Take Off, 800 ft で Right Turn to Heading 180, Climb and Maintain 2500. Pago Bay 通過あたりで "Leaving Control Zone" と通報するも、あまり伝わっていなかったようで Guam では "Request Frequency Change" というべきだと。

2,500 ft に達したところで 4 年ぶりの Slow Flight。うろ覚えの手順で Altitude 500 ft 下がってしまいながらも、Heading 維持しつつ Smooth Transition。500 ft のロスを + 500 ft/min ほどでスムーズに取り戻そうと + 1,000 ft/min になってい上昇率を抑えにかかったところ、なかなか上昇せず、時に下降してしまい Recovery に時間がかかってしまう。スムージングより乖離解消を優先させるべきと自省する。教官からは、Full Flap で高度が上がりにくいため、そもそもセットアップから高度維持を意識しなければならないとダメ出し。

続いて Altitude 2,750 ft, Heading 270 からの Left & Right Steep Turns。こちらは常時、高度とバンク角 45°を維持したまま、Heading 270 ぴったりに Roll Out。シミュレータ計器飛行訓練の成果で所望姿勢・高度・速度を維持する技量は以前より格段に向上している。

次に Power-Off Stall と Hood Work を難なくこなす...が、Power Down のときに Carb Heat を入れ忘れるのはご愛敬。Cruise Check の時も Blow 3,000 ft なのに Mixture Lean にしようとしたり、操作の基本・原理を忘れてしまっている面がところどころある。

Engine Failure では Memory Items として、Best Glide、風向を考慮した Best Field Selection、7 装置の確認 (Fuel Selector Valve, Mixture, Throttle, Carb Heat, Ignition Switch, Master Switch, Primer) を実施するものの、風速 (今日は強風!) と Checklist 確認を忘れていると教官から指摘が入り、Best Field Unreachable!

続いて、今回渡航のメインでもある VOR Navigation。Nimitz UNZ VOR 「からどちらの方角にいる」か問われる。N9853L に装着されているのは HSI ではなく旧式の VOR Indicator なのだが、この OBS Selector を適当にクルクルと回すと CDI Needle が 340 で中央に位置し、To 表示となったため、ベゼル下側の反対方位を読み「VOR から方位 160 にいる」と即答する。Heading を 340 に向けた後、「では距離は?」と問われ...はて DME 表示ってどこにあるのかと探してしまう。よく考えるとこれまで VOR/DME Indicator 設定はデモで 2 回ほどと机上のテスト問題しかやったことがなく、Cross Country は、今は亡き N9551L の GPS で Navigation していたため、無線設定 (や DME を個別に設定すること) などは忘れてしまっていた。無線設定は要個別訓練。Identification Morse は VOR では 8 秒間隔、DME では 20 秒間隔だと言われ、そういえば一度 Apra Harbor 上空あたりで DME のレクチャーを受けたようなと淡い記憶を手繰る。

ATIS を取ってから、"Inbound with Information Z ... (Intention 言い忘れた!) ... Request Touch & Go" と Tower Contact すると "Pago Bay Hold" と返ってくる。下を見ると Leo Palace Resort、忘れていたのは Intention だけではなく Position Report も、と反省。

Holding over Pago Bay であるため、Holding の練習をしようかとバンク角 12°で Standard Rate Turn をしてみたり、時間計測してみたりするのだが、半周回って西を向いたところで想定より南に 1 NM 超流されており、若干 Lost Position 気味になる。強風のため、ということで、今度は Turn Around a Point の要領で Shallow or Steep Bank を意識してみるが、やはり南に流される。

RWY 6L Cleared for Touch & Go となり、Soft Field Landing & Take Off をやることにする。強風のため、Flap は Max 20°にすると宣言し Approach。向かい風が強いためか、RWY がスローモーションのようにゆっくり近づいてきて高度調整が非常に易しい。風下から Touchdown しないように気を付けて Soft Landing。すぐさま Take Off で Upwind から "Request Left Turn"、久しぶりだっため Upwind とは言えても Downwind と言えず。Left Turn するとはたまた強風の影響ですぐに Mid-Downwind。Request Touch & Go して Before Landing Check。RWY 6L Short Final でやはり強風のため Overshoot。だが、スローモーションのため、アプローチ調整の余裕がある。再度 Soft Field Landing & Take Off で Left Downwind。N9853L の Flap Lever はバカになっているため、Flap 10°を維持できず、Flap Retract の状態での Take Off になってしまう。

最後は Short Field Landing。見せてやりましょう、得意の Cross-wind Short Landing を、と意気込み、AGL 5 ft まで Best Approach、ターゲットの〓 100 ft 以内に収まるところで、Gust に煽られ浮く! 滑空が伸び、Allowance 100ft 越えの 250 ft 地点にどっすん着陸。(´;ω;`) Taxi out via E. 横風と強風は違うと実感した Landing。

Approach & Landing でのダメ出しは、風上からの Approach は Overshoot になりやすいが、Overshoot は絶対避けるということ。Overshoot は Cross Control になり易く、General Aviation での事故率が高いとのこと。確かに風に抗い Overshoot から修正する場合、RWY Center Align しようと Aileron を風上側へ向け、とはいえ風上側へ Turn するわけではなく捻りを解消しようと Rudder を Runway 側へ踏んでしまいそうな感はある。

とはいえ、この強風では教官でも安定して降ろすのは難しいとのこと。Stabilized Approach のためには Gust Factor = 1/2 x Gust を Normal Approach A/S に加えるとよいとのこと。

本日の重要ポイント

  • FAR 91 を復習する
  • ATC が機を識別した上で "Stand By" するといった場合は、Control Zone に進入してよい
  • ATC には方言がある、その地域で伝わる言い回しをする
  • 大きな乖離を埋めるのが先、調整やスムージングは最後
  • 無線設定は個別訓練を要する
  • 風の影響をよく考慮する
  • 風上からの Approach は Overshoot になりやすいが、Overshoot は絶対避ける
  • Stabilized Approach Speed = Normal Approach Speed + Gust Factor 1/2 x Gust

Self Training for Instrument Rating w/ FTD

VOR Intercept & ILS Approach

都内某所で Flight Simulator による計器飛行訓練。Beechcraft Baron G58 で 1.5H。教官は元 JAL 機長の Y 氏。きっと氏の操縦する機に搭乗していたことがある。

本日は先日のリベンジ。高知空港 RJOK の SID (KOCHI REVERSAL FIVE DEPARTURE) と STAR (VOR RWY32) をリクエスト。教官から教わったインサイトがたくさんありすぎるため、実況形式ではなく重要ポイントによるまとめのみとする。

飛んだコースは KOCHI REVERSAL FIVE DEPARTURE → VOR RWY32 Approach (161 outbound → 324 inbound) → Missed Approach → Heading 324 → Heading 178 → Heading 043 → Teardrop Entry & Holding on SUSAK → Heading 080 → VOR RWY32 Approach → Landing on RWY32。

Holding Pattern はやる予定がなかったが、つまみ食いだった知識をフル活用する。結果オーライだったが、気づきがあるため後述する。



本日の重要ポイント

  • チャートの読み方をマスターする
    • チャート読み合わせのフローを確立する
    • 実スケールのチャートなら定規で測ることもあり
  • チャートには最小限の制約しか描かれていないため、自分でコースデザインする
    • ミニマムや技量が許すならもっと小さく回っても良い *1
    • 攻めるコース、標準的なコース、保守的なコース、と幅を持たせてコースどりを自分でデザインする
    • missed approach や emergency を含め、うまくいかなかったときのことを常に考える
    • 速度・バンク角・カーブ幅の関係を把握しておく *2
    • 機種 (airspeed により距離や時間が異なるため、自分でデザインする
    • ホールディングの時間、エントリー、方位、CDI の見え方を見積もっておく
  • 着陸地点からの直線距離 (DME) と高度とのバランスを常に意識する … 10 NM : 3,000 ft
  • VOR/DME とランウェイエンドの関係を把握しておく
    • VOR との位置関係、WCA を勘案し、視界が開けた時に滑走路がどちらに見えるか想定しておく
  • 目標までの距離が近ければ、あえて best intercept せず、直角気味に intercept する
  • 常に一歩先を意識する
    • 時間に空きができたらブリーフィングする
    • ブリーフィング、チェックリスト、スイッチ操作含め、次にどこで何をやるか先々を考えておく
  • インテンションを明確にする
    • やろうとしていることをブリーフィングで詳細に説明できなければダメ
    • ATC やコパイにインテンションを言明する、言わなければ狙っている通りか誤りかわからない
    • ATC が誤ることもある、自分でチェックする
  • 計器のブレは何かに傾倒していることのバロメータ
  • 計器飛行訓練はスキマ時間にイメトレできる

本日の気づき

  • Holding Pattern には、おそらく Timed Turn で回るものとグラフィカルに旋回開始地点が定められているものがある
  • Holding Pattern は、基本、ジェット機用に設定されているため、低速の小型機で後者を回るのは時間がかかる
  • いずれにせよ、Holding Pattern を回る方位、旋回開始地点、速度、所要時間、バンク角、旋回半径は予めシミュレーションしておくべき

*1:outbound 161 と inbound 324 の成す鋭角は 17°であるから DME 10 NM であれば、旋回開始・終了地点間の距離は 2.96 NM。制限速度 200 kt で標準旋回したとしても、その旋回直径は 2 NM であるため、充分に余裕がある。100 kt の Baron なら、DME 5 NM での旋回でも余裕。

*2:標準旋回なら旋回直径 (NM) は airspeed (kt) ÷ 100 になる。