月6 証券取引法 (岸田雅雄先生)
終了。
月7 租税法 (渡辺裕泰先生)
終了。
水6 インベストメント・バンキング (村山正和先生ほか)
最終講。今週のテーマは、今後のバンキングの潮流。
「(投資) 銀行における各業務分野の環境や方向性とマクロ・トレンドを重ね合わせて翌年度の収益性を探る。だがトレンドを読むというのは『夜道で対向車の灯りが見える』というに等しい。」という解説に納得。
対向車が来ることは認識できる、が、それが速いのか遅いのか、いつ到達するのか認識できなければ占いに等しい。マーケット・ニーズが熟す前に Captain, FTTH, ブロードバンド・コンテンツ配信といったもの*1を事業化してプロダクト・アウトの愚を犯した某通信会社は肝に銘ずるべきだ。
水7 国際取引課税 (渡辺裕泰先生)
最終講。今週のテーマは、国際電子取引の課税。
知価社会化の潮流にあって、国際的なB2C電子取引に消費税課税するよいスキームがないのは大問題。技術論では限界がありそうなので、インセンティブ・デザインが必要なのではないかと直感する。
金6 証券化 (川口有一郎先生ほか)
最終講。今週のテーマは、天候デリバティブと大災害デリバティブ。
天候デリバティブはトレンドに中立に設計せざるを得ないが、それでは購入者は天候による損失を完全にはオフセットできない。天候リスクを完全に中和するまでのヘッジ有効性は期待するところにあらずということか。
金7 ミクロ経済学 (蟻川靖浩先生)
最終講。今週のテーマは、不完備契約理論の応用 (コーポレート・ガバナンスとホールドアップ問題)。
会社は「誰のモノか」「誰がコントロールすべきか」という問題は個々の状況におけるインセンティブ問題であり、金がすべての資本支配論でも、互いの権利を主張するばかりの精神論でも根拠のある結論には帰結しないという経済学の俯瞰した主張にはまったく同意。ただ、個々の流動的な利得関係問題だから構造論ではないとメカニズム・デザインのさらなる追求を放棄するならそれには同調しない。流動的な利得関係を法という固定的なスキームで定義しなければならないのなら、どうあるべきなのかさらに考察すべきである。
主に私的便益 (=交換不能財) を通じて効用を享受する経営者よりも、金銭便益 (=交換可能財) を通じて効用を享受する株主の側にとりあえずコントロール権を与え、その上で株主総会という利得再分配の余地を残している現行の株式会社制度というものはなかなかよくデザインされているというのが私の考察。
合弁・業務提携の多い製造業を顧客として、投資額の大きいERP導入という仕事をしていると、ホールドアップ問題というのはよく目にする。「業務コンサルティングをせずにERPシステムだけ導入してしまったが、使いこなせないし、いまさら捨てられもしない」とか「ライバル他社と合弁会社を組み、相手の (生産/会計) システムで操業していたが、相手が撤退すると言い出した」とか。出口戦略を考えずに入口でケチるとドツボにはまる。
土4 エクイティ・インベストメント (米澤康博先生)
補講・最終講。アクティブポートフォリオ運用理論とその他のトピック。
[不定期聴講] 監査論A (勝島敏明先生)
仕事につき欠席。
*1:生まれるべき時代を間違えたこれらを「ビジネスの未熟児」と私は呼んでいる。